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2004/07/04

川崎和男考-意志の力、漲る-

 身に着けるものにその人らしさが表れるってのは、男性の小道具-文房具や時計・ライター・カメラetc.-、女性のファッション-衣服・コスメ・香水etc.-、そういったものを考えてもらえればよく分かると思う。それが全てではないけれど、表現というかアピールというか、人間の意志の力、そのある部分が小道具やファッションに出てくるのでわないかと。「こだわり」と言うとちょと軽い感じがしてしまうけれど。
 僕の場合だと、もう10年くらい使っているZippoのライター(角もヒンジもぼろぼろ)とか大阪で買ったアランジアロンゾの扇子(茶色地の手ぬぐい布を使ったもの。柄はとかげちゃん!)とか神戸で買ったわちふぃーるど・ダヤンの携帯ストラップ(現在2代目)とか。これに加えて、去年の初夏くらいから愛用しているのがKazuo Kawasakiの眼鏡。 その名の通り川崎和男デザインで、川崎氏の出身地である福井の老舗「増永眼鏡」の製品なのです。

 僕が川崎氏の名前を知ったのは、『Mac Power』か『EYE COM』か、ともかくパソコン雑誌でのエッセイ連載だった。歯に衣着せぬ、しかし読むものを引き込んで納得させるデザイン批評は、面白いと言うより身の引き締まる思いで読んだ記憶がある。
 MBS『情熱大陸』で彼が言っていたことも、僕には忘れがたい(以下サイトより引用)↓
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1.

頑張ったって、歩く事はできないんですね。
努力したって、失ってしまった物が戻って来るわけじゃないんですよ。
だから努力して頑張るという言葉は消してしまいたい。

2.

デザインって、一言で言うと何ですか?(引用者注;番組スタッフの質問)

夢を実現する手法でしょうね。

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 彼は東芝の工業デザイナーとして活躍していた28歳のときに、交通事故で車椅子生活に入った(彼が障害者だというのは以前から知っていたけれど、事故が原因だとのことを僕が知ったのはつい最近だった)。この時、彼は世の中にある車椅子(と、それを含めた医療デザイン)があまりに使いづらい・ユーザー側に立っていないことを体験。自分用に格好良い(!)車椅子をデザインしてしまった(!!)のだ。その後彼は、独立して郷里の福井にスタジオを設立したり、医学部に入りなおして医学博士号を取ったりしながら、使い手のために洗練されたデザインを追及し続けている。
 ただの精神論ではなく、いかに現状の問題を具体的に把握し、そして実践的に克服するか、人間と道具をつなぐデザインという存在はどうあるべきか…彼にとって道具とはまさに、意志の力が漲っているものだ、と思わざるを得ない。

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